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人件費削減より社員の意識が高まる業務環境の見直しが先!
オフィスの人件費削減は業務環境の見直しから!社員の満足度も上がる?
文字数:3,238
Keyword:オフィス 人件費
「人件費の削減」と聞くとみなさんは何を思い浮かべますか?「リストラ?」「経営悪化?」など様々かと思いますが、あまり前向きなイメージは浮かばないでしょう。企業側にとっての最終手段である場合がほとんどなのです。
ただ、オフィスの経費を削減し利益性を高めるという点において、人件費はぜひ注目したいポイントです。リストラや経営悪化など後ろ向きなものではなく、アイディア次第では人件費の削減は社員側にも嬉しい対策と言えます。
今回、オフィスの経費を人件費の見直しから削減する方法についてご紹介しましょう。「人材=資産」という考えを基準に企業側と社員側の両者が嬉しい方法になるので、ぜひ参考にして利益性の向上に役立ててください。
1.業務環境の見直しから
世間一般に人件費の削減と聞くと「リストラ」「経営悪化」という言葉が浮かびます。しかし、なにも人材自体を解雇するだけが人件費の削減ではありません。むしろ経費を削減する上で「解雇」という手段は良い手段ではないでしょう。
ポイントは「業務環境を見直す」というところにあります。企業側は社員側の時間(人生)を拘束することへの対価として「給料(人件費)」を支払っています。つまり、社員を長く拘束するほどに人件費もかさむ訳です。
①拘束時間が短ければ削減できる
単純な話ですが、社員を拘束する時間が短ければ人件費は削減できます。おそらく今、「勤務時間を短くしたら業務が回らない」と思った方は多いでしょう。ちなみに、日本で一般化されている勤務時間は1日8時間です。
しかし、世間を見渡すと「残業」により夜12時近くまでオフィスに残っている方を多く見かけます。では、実際に残業しないと終わらないほどの業務があるのでしょうか?実は、ほとんどの場合で残業を無くすことは十分に可能です。
②業務効率をいかに高めるか
例として、アメリカのウォール・ストリートの実業家の女性の話をしましょう。
彼女は周りから見てもスケジュールが常に埋まっており世界で1番忙しいのでは?と思われていたほどです。ある日の朝、彼女の自宅のシャワーが壊れました。
彼女は工事業者に電話し3時間ほど修理に時間を取られたものの、いつも通り予定をこなして定時に帰宅しています。その後、彼女は友人に「今日は忙しかったけど、意外とこなせるものね」と話したそうです。
③日々の業務には無駄が多い
先述した例からは、時間の大切さを知る実業家でさえ1日に3時間も無駄な時間があったことを示しています。では、普段の私たちの業務はどうでしょうか?3時間と言わずとも、スケジュールを調整すれば1〜2時間は余裕があるのでは?
人件費の削減のために業務環境を見直すとは、日々の「無駄」な部分を洗い出し重要な業務に当てることです。無駄がなくなることで業務効率(利益性)はもちろん、定時に帰れることで社員の満足度も高まることでしょう。
2.今からできる環境改善策
人件費の削減のためには業務環境を見直し「無駄」を洗い出すということでした。ただ、実際に「業務の無駄」と言われても、今まで当たり前にこなしてきたスケジュールを客観的に見直すことは難しいと思います。
ポイントは「慣習に流されない」ということです。いわゆる「昔からこうだったから」という考えを捨てましょう。私たちの周りは年・月・日単位で急速に進化しています。その時代に合わせて柔軟に対応することが経費の削減には必要です。
①新しい機器を導入する
②クラウドで一括管理する
③定時上がりを義務化する
①新しい機器を導入する
まずは、オフィス内の機器を新しいものに変えてみましょう。例えば、法人携帯(スマホ)を配布するだけで社員間のコミュニケーションを円滑にできます。スマホアプリを活用すれば移動中でも書類の作成・閲覧などが可能です。
また、法人携帯やパソコンをグループウェアで繋いで社員全体で情報を共有できるシステムを導入するのも1つの手です。今までのようにちょっとした情報を会議で共有する必要もなくなり、余った時間を別の業務に回せます。
②クラウドで一括管理する
次は、管理できるデータを全てクラウド上で一括管理するのもおすすめです。これまでのように社内サーバーで情報を管理すると保守管理に人件費が掛かります。反対に、個人で情報を管理すれば管理自体が難しくなります。
その点、クラウドであれば少数で膨大なデータを一括管理できます。また、管理者権限さえあれば社員全体でデータの管理も可能です。今後、クラウドは人件費(経費)の削減には欠かせないシステムになることでしょう。
③定時上がりを義務化する
最後は、社員全体に定時上がりを義務化するのも効果的と言えます。例えその日の業務が終わっていなくとも強制的に中断させるのです。おそらく、社員側からの反発はもちろん一時的な業務の乱れが起こると思います。
ただ、先述した実業家の女性と同様に日々の業務には一定の「無駄」があります。社員側も限られた時間で決められた業務をこなすために、自然と無駄を見つけて工夫するものです。結果的に業務効率は上がると言えます。
3.人件費の削減は社員側にメリットも
先述したように、業務の無駄を無くしてオフィスの人件費(経費)を削減すると聞くと「企業」が主役のように感じるかもしれません。確かに、人件費が削減できる上に業務効率が上がるのですからメリットは大きいでしょう。
ただ、人件費の削減は上手に行えば社員側にもメリットの大きなものです。むしろ企業側が「社員=資産」として業務環境の改善に積極的であれば社員側の方が多くのメリットを手に入れられます。
①給料の増加が望める
単純な話、オフィスの人件費(経費)を削減すれば利益性が高まります。企業は儲かった割合に合わせて社員側に利益の配分を行っているので、その分だけ給料の増加が望めるという訳です。
また、例え給料が増加しなくとも業務効率が上がれば比例して勤務時間も短くなります。勤務時間が短いからと給料が下がるわけではないので、結果的に勤務時間に対する給料の割合は多くなるのです。
②能力(スキル)が向上する
人件費の削減は「いかに無駄を見つけて業務効率を上げるのか」に掛かっています。つまり、社員自身の管理能力や処理能力、技術能力などの能力(スキル)の向上に繋がるのです。
企業はもちろんですが、社員にとって自身の能力は最大の武器です。社員一人ひとりの能力が高ければ全体としての利益性に繋がりますし、仮に転職ということになっても有利に働きます。
③時間的自由が手に入る
「20代は時間はあるのにお金がない、40代はお金はあるのに時間がない、60代はお金・時間はあるのに体力がない」、これはまさに今の日本人です。正直、「何のために働いているの?」と疑いたくなります。
人件費を上手に削減できれば毎日が定時上がりというのも夢ではありません。「時間の余裕は心の余裕」と言いますが、家族・趣味・休息など時間的自由は豊かな生活を送る上で欠かせない要素です。
4.まとめ
いかがでしたか?今回は、オフィス内の人件費をいかに削減するのかについてまとめました。ポイントは「業務環境の見直し」から「業務の無駄を見つける」ということです。単純な話、業務効率を上げることが人件費の削減と言えます。
社員一人ひとりの業務効率が上がればオフィス全体での利益性の向上に繋がります。ただ、注意したいのは「企業側が強引に進めない」ことです。人件費はもちろん、全ての経費の削減は社員の協力があってこそ成功します。
ぜひ、「社員=資産」として社員を認めた上で共に協力して人件費の削減に取り組んで行きましょう。